京都市西京区にある縄紋・弥生・古墳時代、古代・中世の集落・墓地遺跡。京都市埋蔵文化財研究所の調査により、炭化マメと炭化コメが出土した。放射性炭素年代測定(→「放射性炭素年代測定法」)によって、炭化マメは紀元前1190~1000年ころ、炭化コメは紀元前510~390年ころと測定された。炭化コメの年代は弥生時代前期に相当し、コメの実物資料としては日本最古級である。炭化マメと炭化コメが出土した土層からは縄紋時代晩期の土器が出土し、縄紋・弥生時代の時代区分を考える重要なデータを提供した。その後の調査により、遺跡が従来の推定より南北に大きい可能のあることが分かった。また石器の製作跡が見つかり、縄紋時代晩期の集落に居住・墓・生産という三つの場があることが確認された。