長崎県佐世保市吉井町にある旧石器時代後期から縄紋時代草創期の洞窟遺跡。1960~64年に、考古学者の芹沢長介らが調査して、石器・石材や最も古い段階の土器とされる隆起線紋土器(放射性炭素年代法で1万3000~1万2000年前と測定)などがみつかり、国史跡に指定された。2013年に佐世保市教育委員会による史跡整備のための調査が始まり、炉跡や石敷きがみつかった。炉跡の年代は1万8000~1万6000年前(旧石器時代末期)と測定されている。日本の旧石器時代の洞窟遺跡で、炉がみつかり、生活の場と推定できた初めての例である。