モダニズムの建築運動の記録と保存にとりくむ国際的な学術組織。この活動は1988年にオランダで始まり、40カ国以上が参加している。日本支部は、神奈川県立近代美術館(51年)など、20件の重要な建築を選定して、2000年にDOCOMOMOのメンバーとして承認された。03年には100選に増やし、少しずつ物件を追加している。近年、DOCOMOMO Japanは1970年代も対象とし、2006年度には安藤忠雄の住吉の長屋(1976年)も選定した。国際文化会館(55年)のように、保存に成功する事例もある一方、法的あるいは経済的な力がないために、菊竹清訓の都城市民会館(66年)や黒川紀章の中銀カプセルタワービル(72年)など、いくつかの選定物件が解体の危機に瀕している。