使用楽器、声部や楽器編成、演奏時間などに合わせて楽曲に変更を加えること。アレンジメント、略してアレンジ。編曲を変えることによって、曲の印象は大きく変わる。たとえばモデスト・ムソルグスキーの「展覧会の絵」は、最初ピアノ組曲として作曲されたが、モーリス・ラベルによるオーケストラ版、エマーソン・レイク・アンド・パーマーによるプログレッシブ・ロック版、冨田勲によるシンセサイザー版など、さまざまなアレンジで演奏されている。編成が大きい場合は譜面化されるが、ジャズやロック(→「ロック/ロックンロール」)などポピュラー音楽の小編成グループの編曲では、コード・ネームや曲の構成など基本的なところだけメモして、細部は口頭の打ち合わせで行われることもある。その場合はヘッド・アレンジと呼ばれ、即興(→「アドリブ(インプロビゼーション)」)の余地を残すこともある。