インテル、パナソニック、ソニー、シリコンイメージらが参加するワイヤレスHDコンソーシアム(WirelessHD Consortium)が策定するAV機器向けの無線伝送規格。周波数が高く超高速通信に適した60GHz(ギガヘルツ=10億ヘルツ)帯のミリ波を利用し、デジタル放送やブルーレイディスクなどに代表される高精細なハイビジョン画質の映像を非圧縮で伝送できるうえ、異なるメーカー間でも接続できることが特徴。デジタル接続端子のHDMIの無線版ともいえ、HDMIと同等に著作権保護されたコンテンツの伝送にも対応している。最新バージョンはWirelessHD 1.1で、最高28Gbps(ギガビット・パー・セカンド 1秒当たりのデータ転送レート)でデータを高速通信でき、3D映像や4K映像の伝送、著作権保護技術はDTCP(Digital Transmission Content Protection)に加えHDCP 2.0(High-bandwidth Digital Content Protection Revision 2.0)もサポートしている。 今後、携帯電話やスマートフォンの映像データをテレビに伝送して映し出す用途や、配線を少なくしたい壁掛け型のテレビやフロントプロジェクターなどへの採用を中心に普及が見込まれている。