投資対象企業への議決権行使や株主提案などを通じて、上場企業の経営に対する積極的な発言を行うことでパフォーマンス向上を図る投資ファンド。長期的な観点から経営に対して意見を述べる点では年金基金などと同じように、いわゆるモノ言う株主である。ときにはTOBなどによって経営支配権を取得し、自らの意向を反映した経営陣を送り込もうとすることもある。日本では、村上ファンドがモノ言う株主として名を上げたが、2006年にはインサイダー取引事件を起こし、社会的非難を浴びた。ときには総会屋と同一視されることもあるが、本来のアクティビストは、株主の利益を代弁することで自らの投資リターン向上を図るものであり、自らの利益のみを追求する総会屋とは大きく異なる。私募によって機関投資家から資金を集める点では、他の投資ファンドと共通するが、上場株式に投資する点が、いわゆるプライベート・エクイティ(private equity)とは異なる。