マンション市場には新築(分譲)マンション市場と中古マンション市場がある。新築マンション市場の売り手は不動産業者であり一度に大量の住戸を供給するのに対して、中古マンション市場の売り手は一般的に個人であり自己所有住宅一戸を供給する。マンション市場の動向を(株)不動産経済研究所の「マンション市場動向」によって首都圏と近畿圏のマンション供給量をみる。首都圏の2010年の新築マンション供給量は4万4535戸で前年比22.4%増と前年(16.8%減)の減少から増加に転じた。11年の供給量は4万4499戸であり前年比0.1%減とほぼ前年並みとなった。近畿圏をみても同様に10年の新築マンション供給量は2万1716戸(前年比9.8%増)と前年に比べ増加したが、11年は2万219戸で前年比6.9%減となった。新築マンション価格をみると、10年の平均価格は首都圏において4716万円(前年比4.0%増)、近畿圏において3452万円(前年比1.2%増)とともに前年に比べ上昇した。しかし、11年の平均価格は首都圏は4578万円(前年比2.9%減)と前年に比べ下落し、近畿圏は3490万円(前年比1.1%増)と前年に比べやや上昇した。