衆議院(衆院)、参議院(参院)の意思決定を最も広く意味する語としては、議決の語が用いられるが、議決の対象となるもののうち一定の文案を備え、議院の意思の表明としての性格をもつものは決議と呼ばれる。決議のうちには、内閣不信任決議(→「内閣の信任・不信任決議」)など一定の法的効果をもつものもあるが、憲法や法律に根拠規定がなく、単に議院としての政治的意思の表明にとどまるものもある。それらのうちでも、政治腐敗にからむ事件で起訴された議員に対する辞職勧告決議や、参院の問責決議など、政争がからむものを除き、一定の政策の推進の要望や決意、祝意・感謝・弔意、抗議の意思などを、国会ないし議院として表明することを目的としたものを一般に国会決議と呼んでいる。本会議での全会一致が原則だが、1995年の「歴史を教訓に平和への決意を新たにする決議」(終戦50年決議、不戦決議などとも呼ばれる)のように、一部の反対があるなかで決議されたものもあり、また一院だけによるものもある。2013年10月、衆参両院は、20年東京オリンピック・パラリンピックの成功に関する決議をそれぞれ採択したが、衆院は全会一致、参院は無所属の山本太郎議員が反対した。付帯決議は、衆院、参院の委員会が、法案等を可決する際に、その委員会の意思を表明するものとして法案等に付帯させて行う決議。法律となった場合の運用上の注文や、関連立法に関する要望など、可決の条件としての性格のものが多いが、法的効果をもつわけではない。