いったん離党した人が元の党に戻ること。自由民主党(自民党)では小泉政権時代の2005年の郵政民営化法案をめぐり、党議違反に問われて大量の除名・離党勧告処分が行われたが、06年の安倍政権への交代に伴い、いったん党の勧告を受け入れて離党していた現職議員が自民党への復党を申請した。安倍晋三総裁(首相)は中川秀直幹事長に検討を指示したが、復党条件などをめぐり調整が難航し、安倍内閣支持率が急落する要因の一つになった。最終的に自民党は06年12月4日の党紀委員会で、復党願だけで誓約書を提出しなかった平沼赳夫を除く11人の復党を認めた。落選組の復党はしばらく取り上げられなかったが、安倍首相が盟友だった衛藤晟一の復党を検討するよう指示。党内に強い異論があったものの07年3月9日の党紀委員会で衛藤の復党を認めた。郵政民営化をめぐり05年に自民党を離党した城内実は12年4月、郵政民営化法改正案の衆議院本会議採決で賛成に回ったため5月18日、持ち回りの党紀委員会で復党が認められた。09年総選挙で落選し、10年参議院選挙前に離党して新党改革から立候補して再び落選した元衆議院議員萩原誠司が14年3月の美作市長(岡山県)に無所属で当選したが、党紀委員会は8月、萩原の復党を了承した。14年9月、総務会長に就いた二階俊博は自分が応援した無所属議員の復党を主張している。