ホームページやブログのほかフェイスブック(FB)やツイッターなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)などインターネットを使った選挙運動。現行の公職選挙法の解釈として、インターネット上で特定の候補への投票を呼びかけたりすると、選挙運動とみなされて選挙違反となるとされる。このため選挙期間中は事実上、候補者などのホームページの更新ができない。これに対し民主党と自由民主党は2010年一部解禁で合意したが、いったん立ち消えとなっていた。12年総選挙を契機に再びネット選挙解禁論が強まった。自民、民主、公明、みんな、社民の各党が総選挙の公約に盛り込んだほか、安倍晋三首相は「次の選挙までに解禁すべきだ。投票率の向上につながる」と主張。日本維新の会の橋下徹共同代表はネットでの書き換え禁止を「馬鹿げたルールは変えなければならない」と批判し、総選挙期間中もネットでの発信を続けた。自民党、公明党と日本維新の会は13年3月、ネット選挙を解禁する公職選挙法改正案を衆議院に共同提出した。ホームページの更新やSNSでの発信などを全面的に認める一方、候補者へのなりすましや他人を中傷する書き込みへの対策として、電子メールを使った選挙運動は政党と候補者に限るとした。違反した場合には公民権停止を含む罰則も科す。改正公選法は同年4月19日成立し、7月の参議院選挙から適用された。