現在のロケットは使用後は投棄する使い捨て型で、これでは打ち上げコストが下がらないので、使用後に帰還、ないしは回収して再度使用する再利用型ロケットが検討されている。スペースシャトルは翼を持つオービター(orbiter)と、海上に落下したあと回収する固体ロケット・ブースターを再利用し、外部燃料タンクを使い捨てにする半再利用型である。しかし、シャトルは帰還後の整備に予想以上のコストがかかり、運航コストは使い捨て型に比べてかえって高くなってしまった。現在、アメリカのスペースX社やブルー・オリジン社は、ロケット第1段を逆噴射で着陸させて回収する技術開発を進めている。スペースX社は15年12月に、ファルコン9ロケット(→「ファルコンロケット」)の第1段回収を成功させ、その後も回収成功を重ねている。17年以降、回収した第1段を再利用した打ち上げを実施するとしている。