ターボファン・エンジンのファン部を、減速ギアを使うことで低速回転させ、それにより燃料効率などを高めるタイプのエンジン。ロールスロイスでは3軸構成を使ってファンを独立した軸で回転させているが、それ以外のターボファン・エンジンでは低圧軸を使ってファンを回している。このためファンの回転速度は低圧圧縮機/低圧タービンと同じになるが、それをギアにより低下させることで最適なファン回転速度を得ることが可能になる。
現在プラット&ホイットニーがピュアパワーPW1000Gと呼ぶエンジンを開発中で、2008年10月からエアバスと共同で、エアバス社有のA340を使用しての飛行試験を開始した。このピュアパワーPW1000Gは、三菱MRJやボンバルディアCシリーズ、イルクートMS-21での採用が決まっている。最初に実用化されるのは、Cシリーズとなる予定。またエアバスは10年12月1日A320ファミリーの新世代型A320neo(ニュー・エンジン・オプション)の開発を発表し、選択エンジンの一つとしてパワーアップ型のPW1100G-JMを提示することを決めた(→「エアバスA320neoファミリー」)。