半導体のバンドギャップとは、電子がほとんど存在しない伝導帯と電子がほぼ詰まっている価電子帯の間の禁制帯のエネルギー幅で定義される。シリコンは約1.1eV(電子ボルト)、ガリウムヒ素(GaAs)は約1.45eV、ガリウムリン(GaP)で約2.4eVなどとなっている。ワイドバンドギャップ半導体は一般に炭化ケイ素(シリコンカーバイド、SiC、3.25eV)や窒化ガリウム(GaN、3.4eV)、ダイヤモンド(5.47eV)などのバンドギャップの広い半導体を指し、高性能パワーデバイス、青色発光素子、紫外光発光素子などを実現するための材料として近年とみに注目を集めている。