多体量子ビットのエンタングルした状態(二つ以上の粒子や量子力学的系の振る舞いが、それぞれ遠距離にあっても相関し合っている状態)の一種で、「全量子ビットがいっせいに状態0にある場合」と「いっせいに状態1にある場合」が等しい振幅で重ね合わさった状態(→「重ね合わせの原理」)。2体のエンタングルメントに関するベル不等式(Bell’s inequality 局所性と決定論を維持する「隠れた変数」があれば、必ず満たされる相関関数の不等式)より明瞭な形で「量子力学が局所実在論を破っていること」の実証実験を提供する点で学問的意義があり、また量子秘密分散(quantum secret sharing scheme 秘密にしたい情報を複数の分散情報に分割し、それらを量子情報処理のもとで扱うこと)などにも使えるという意味で技術的意義がある。実験的には、四つの光子のGHZ状態の発生に成功している。