超伝導体により構成される機能性デバイス。超伝導デバイスともいう。通常は超伝導体だけでなく、絶縁体もしくは常伝導体(半導体)を組み合わせた接合素子により構成される。二つの超伝導部が微小な絶縁体的部分を挟んで接合するジョセフソン接合(Josephson junction)は高速低消費電力の論理素子として注目される。また、ジョセフソン接合を含むリング干渉計はSQUID(スキッド superconducting quantum interference device)と呼ばれ、磁束量子(flux quantum h/2e=4.1357×10-15Js/c〈ジュール・秒/クーロン〉)を単位とする微弱磁場の計測等に広く応用されている。超伝導は二つの電子がクーパー対(Cooper pair)と呼ばれる複合体として流れることにより起こるが、ジョセフソン素子においてはクーパー対が右に流れるか左に流れるかの重ね合わせ状態(→「重ね合わせの原理」)をとることが可能であり、これを量子ビットとして用いることが可能である。この重ね合わせができていることはラビ振動(Rabi oscillation 量子状態が二つの状態間を行き来する振動現象)を観測することにより証明されている。