日本に完成した大強度陽子加速器(High-Intensity Proton Accelerator)施設で、一部の中性子ビーム施設などは2008年末から運用。高エネルギー加速器研究機構(KEK)と日本原子力研究開発機構(JAEA ; Japan Atomic Energy Agency)の共同施設で、原研-東海(茨城県東海村)の敷地に建設された。3GeV(ギガ電子ボルト Gは109=10億)のブースターと、それを50GeV(陽子の場合)まで上げるシンクロトロンからなり、大強度が特徴。ハイパー核の研究、物質構造解析の中性子ビーム施設の他に、ハドロン(→「クォーク」)物理学施設とスーパーカミオカンデと連動したニュートリノ振動実験が始まる(→「T2K」)。東日本大震災で被害を受け、その後復旧しつつあったが、13年に放射線事故を起こし、実験は遅れている。