アオヤマ・コウジ。作家。
4月17日、作家の青山光二が「吾妹子哀し(わぎもこかなし)」で川端康成文学賞を史上最高齢の90歳で受賞。
1913年、神戸市生まれ。旧制三高在学中に織田作之助と知り合い、三高文芸部の「嶽水会雄誌」をともに編集。東京帝国大学文学部在学中には織田らと同人雑誌「海風」を創刊。戦後、高校教師等を経て作家となる。映画界を舞台にした男女の愛欲を描いた処女作「夜の訪問者」で注目を浴びた。賭場を中心としたアウトローの世界を描いた「指名手配」「修羅の人」(小説新潮賞)などの任侠小説で人気を博した。その他の代表作に「闘いの構図」(平林たい子賞)、「われらが風狂の師」「竹生島心中」等。日本文芸著作権保護同盟会長。川端賞に決まった「吾妹子哀し」は、痴ほうの症状の現れた妻を介護する老作家が、現在に若き日の問いを重ね合わせる私小説的短編。