JAXA(宇宙航空研究開発機構)の地球観測衛星。だいち(陸域観測技術衛星)(ALOS)の後継機で、開発時コードはALOS-2(エイロス2)。だいちは、高分解能光学センサーと合成開口レーダーを同じ衛星バス(構体)に搭載していたが、後継のだいち2号では、合成開口レーダーのみを搭載、高分解能光学センサーは同時に計画されていたALOS-3に分離された。多数のセンサーを搭載した大型地球観測衛星「みどり」(1997年)と「みどり2」(2003年)がともに、打ち上げ後、1年未満で事故により機能喪失したことから、衛星を分離してリスクを分散することになった。ALOS-2は1メートル程度の物体を識別し、災害時の地形変化などの監視を行う。14年5月にH-2Aロケットで打ち上げられた。ALOS-3は80センチの物体を識別可能な光学センサーを搭載。当初は14年の打ち上げを予定していたが、内閣府・宇宙戦略室は準天頂衛星システムの構築を優先するとして、13年度に予算を打ち切った。結果、計画は休止となり、事実上消滅した。しかしその後、JAXAは衛星仕様を再検討し、ALOS-3とほぼ同じ意義を持つ地球観測衛星を、「先進光学衛星」の名称で提案。19年度打ち上げを目指した開発が承認された。