児童文学（童話）でもなく、大人の文学でもない、その中間領域の青少年層を対象とした文学。青春小説、少年小説、少女小説、ジュニア小説、ジュブナイル小説（juvenile novel）といういいかたもあるが、最近ではこうしたヤングアダルト文学の書き手が、いわゆる大人の文学の書き手として登場しているケースが目立つ。古くは坂東眞砂子などがいて、湯本香樹実、森絵都、伊藤たかみなどが現今のそうした例であり、「文藝」で特集を行ったいしいしんじは、逆にヤングアダルト文学の領域を守っている。