1979年にプリツカー家のハイアット財団が創設し、基本的に毎年一人の建築家を選出する形式の賞であり、建築界のノーベル賞といわれる。これまでにアメリカのフィリップ・ジョンソン(1906~2005)、メキシコのルイス・バラガン(1902~88)、オーストリアのハンス・ホライン(1934~)、カナダ出身でアメリカで活躍するフランク・ゲーリー(1929~)、イギリスのノーマン・フォスター(1935~)、オランダのレム・コールハース(1944~)など、各国の巨匠が受賞した。日本人では、1987年受賞の丹下健三(1913~2005)、93年の槇文彦(1928~)、95年の安藤忠雄(1941~)に続き、2010年、SANAA(妹島和世+西沢立衛)、さらに13年伊東豊雄が選ばれている。西沢立衛は1966年生まれであり、プリツカー賞の歴史において異例の若さだろう。こうした受賞の状況からも、世界から日本の現代建築が高い評価を得ていることがうかがえる。