1600~1750年ころまでの音楽で、歌詞の内容に即した情感あふれる声楽様式、異質な響きの結合による色彩豊かな表現を特徴とする。それまでの声楽中心の音楽に対して、声楽と器楽が対等の地位を占めるようになった。伝統的な教会音楽が新たな装いのうちで作られる一方、オペラ、オラトリオ(聖譚曲)、カンタータ、ソナタ、協奏曲、フーガ、組曲など多くの新しい楽曲の形式がこの時代に誕生している。イタリアのモンテベルディ、コレッリ、ビバルディ、スカルラッティ、フランスのリュリ、クープラン、ラモー、イギリスのパーセル、ドイツのシュッツ、テレマン、ヘンデルらが特に重要な作曲家で、なかでもバッハはバロック音楽を集大成したとみなされている。