欲望のために理性がなくなり、善悪の判断がつかなくなることをいう。

〔類〕金を攫（つか）む者は人を見ず／鹿（しか）を追う者は山を見ず／欲に耽（ふけ）る者は目見えず／欲に目がくらむ　
〔出〕譬喩尽（ひゆづくし）
〔会〕「お八重ちゃん、高利貸しの貞松の後妻になるんだって」「あの娘の家がお金に困ってるって話を貞松が聞きつけて、全部めんどう見るからって……」「いくら欲に目見えずっていったって、おやじさんもあんまりだよ。あんないい娘を親子ほども年が離れた強欲じじいに」