議院運営委員会(議運)は、衆議院(衆院)・参議院(参院)共に設置されている常任委員会の一つだが、議院の運営や法規、組織等を所管している。諸外国では議院の運営は、議長が主宰し、会派の代表や常任委員長などから成る特別の運営機関で行われ、日本でも帝国議会では同様の各派交渉会が置かれていた。国会法では議長の権限とされる本会議の開会の日時、案件、その順序等は、実際は議運の理事会または理事懇談会で会派間の交渉により決められており、与野党の攻防の最前線となる。参院では委員は議員10人以上の会派に限られている。議運委員長のポストは、このような議運を主宰する重要ポストであるが、2007年のねじれ国会の成立により、参院では野党第一党の民主党が占めることになった。09年の政権交代でねじれ状態はいったん解消されたが、10年の参院選挙で民主党が大敗したため、今度は自由民主党が獲得し、再び生じたねじれ国会の運営を厳しいものにしたが、現在はねじれは解消されている。