2014年12月14日投開票された衆議院総選挙で自由民主党(自民党)が圧勝したのを受けて、同月24日に再び自民党総裁の安倍晋三を首相として成立した自民、公明両党の連立政権。衆議院総選挙の結果、引き続き3分の2以上の多数を握るなど「一強」態勢を敷くとともに(→「一強体制」)、「政高党低」ともいわれる政府(官邸)主導の政治運営への基盤を強化した。組閣人事では、政治資金問題から辞任を申し出た江渡聡徳防衛相の後任に中谷元を新たに起用した以外の17閣僚は再任した。年末には新たな3.5兆円の経済対策を閣議決定し、15年1月には14年度補正予算案と15年度予算案を閣議決定した。外交面では「積極的平和主義」の下に1月にエジプト、イスラエルを訪問したが、中東滞在中に過激派組織「イスラム国」(IS)が日本人人質への身代金要求を突きつけた。安倍首相は急きょ帰国して危機管理に当たったが、1月に湯川遥菜さん、2月に後藤健二さんの殺害映像がインターネットに流され、政府の解放努力は実らなかった。8月15日の終戦記念日に向けて「戦後70年」の首相談話を出すことを検討しており、歴史認識をどう示すかが内外から注目されている。(→「第2次安倍政権(安倍晋三政権)」