具体的には、自衛隊法や刑法の改正、そして一般の刑法とは異なる、上官責任などを厳しく問うことができる「国際刑事法」の策定などで対応するということになるでしょう。具体的な立て付けについては法の専門家に検証してもらいたいのですが、重要なのは「戦争犯罪」という概念をきちんと司法の中に入れ込むことです。今の日本の法体系は、それすらできていない。そこに法の空白が生まれ、明らかな罪がきちんと裁かれないという状態になってしまっているわけです。
自衛隊を「戦力」と認めようが認めまいが、国家や武装組織というのは必ず戦争犯罪を起こすものです。まずはその前提に立って、起こりうる犯罪に可能な限り厳しく対応していくための仕組みを整える。そうして「戦争犯罪を許さない」「私たちは戦争犯罪に厳しく対処する」というメッセージを発すること、自分たち自身を他のどの国よりも厳しく律すること。それこそが、憲法9条の平和主義を本当の意味で体現することでもあると思うのです。