中国は今後も、台湾の独立派に対する軍事的牽制を続けると思われるが、1958年の時と同じく、アメリカとの戦争は回避しようとするだろう。しかし、双方の軍事的牽制の応酬で緊張が高まれば、偶発的な衝突が起きたり、相手側の意図の読み違えによって全面的な戦争へとエスカレートすることもあり得る。
日本も戦火に巻き込まれる可能性が高く、「日本からの核攻撃」や「日本への核攻撃」という最悪の結果を招きかねない台湾有事は、絶対に起こしてはならない。「米中対立」が激化する今こそ、1958年の台湾海峡危機が鳴らす警鐘に耳を傾ける時である。