二次がん(二次性発がん)とは、抗がん剤投与や放射線治療などを受けたことで正常細胞が障害され、発生した新たながんのこと。治療後数年から数十年後に発症することがある。多発がんは同じ臓器に、同じようながんが多発することで、同時に発見される場合(同時性)と、異なった時期に発見される場合(異時性)とがある。抗がん剤ではアルキル化剤やエトポシドなどで、総投与量が多くなり、長期生存するがんに見られる。悪性リンパ腫の一種であるホジキン病の病後に出る非ホジキンリンパ腫、喫煙歴がある人の肺がん、放射線治療を受けた人の若年乳がん、放射線骨盤照射後の直腸がんや子宮がん、急性骨髄性白血病、乳がん治療後の白血病、タモキシフェン服用後の子宮内膜がん、放射線照射後の肺がん、卵巣や精巣がん治療後の白血病などが問題となる。小児がんの二次がん発生率は20年で5%、30年で15%であり、骨腫瘍、乳がん、甲状腺がんが多い。