では、政治的リテラシーをいかにして養えばよいのか。鍵は、選ぶという行為の意味を捉え直すことにある。選挙をよい候補者や政策の選択と定義すれば、よい候補がいないから棄権するという判断に容易につながる。しかし、国民が政治に無関心でも為政者の決めた政策は、棄権者を含めて国民を縛り、大きな影響を与える。原発事故や貧困拡大など政治がもたらす危害を国民が防ぎたいなら、選挙という武器を使うしかない。そこではよいものを選ぶのではなく、最悪の結果をもたらす政党や候補者を勝たせないという基準で投票することが必要となる。日本人はそのようなリアリズムを身に着けられるだろうか。
自民圧勝――国民は何を選択したのか
では、政治的リテラシーをいかにして養えばよいのか。鍵は、選ぶという行為の意味を捉え直すことにある。選挙をよい候補者や政策の選択と定義すれば、よい候補がいないから棄権するという判断に容易につながる。しかし、国民が政治に無関心でも為政者の決めた政策は、棄権者を含めて国民を縛り、大きな影響を与える。原発事故や貧困拡大など政治がもたらす危害を国民が防ぎたいなら、選挙という武器を使うしかない。そこではよいものを選ぶのではなく、最悪の結果をもたらす政党や候補者を勝たせないという基準で投票することが必要となる。日本人はそのようなリアリズムを身に着けられるだろうか。