松田 水辺の使い方に関する規制を、個人が突破できる例もあるということですね。根気が必要ですが、どうやって制約に風穴を開けることができたのかという個別事例が共有されていけば、これからチャレンジする人への参考にもなりますね。
陣内 あと、僕はエリアマネジメントの効果を今すごく意識しています。
松田 特定エリアを対象に、官民が連携し、または民間が主体となって、まちづくりや地域経営を行っていこうという取り組みですね。
陣内 大阪の道頓堀は南海電鉄がエリアマネジメントを担っています。まちづくりの会社も徐々に増え、実績もあらわれてきました。
松田 東京の水上交通を活用するにあたって、実現可能性をさらに高めるには、国交省の制度変更やエリアマネジメントの広がりが重要と言えそうです。
陣内 そうですね。根本的には、やはり国や自治体の制度をもっとフレキシブルに、ダイナミックに変えていくしかないでしょう。
松田 水上交通や水辺利用の大前提である河川や港湾の管理、安全について も、既存の管轄を越えて横断的に取り組まれていく必要がありますし、またわたしたちもそれを注視していかなければいけませんね。