友情結婚とひと口に言っても三者三様、それぞれのカップルのそれぞれの形があった。恋愛や性行為を伴わない友情結婚は、通常の結婚とは別の関係性で結ばれた“伴侶”や“家族”をもたらしてくれる、新たな結婚のカテゴライズだ。
それは、自身のセクシャリティや孤独、将来への不安に悩み、生きにくさを抱えた人たちを「結婚=恋愛」という呪縛から解放すると同時に、思いもしない人生の扉を開いてくれるものでもある。常識を逆手にとって差別的視線をかわし、世間を味方につけることで、自分らしく自由に生きることができるようになる。
友情結婚は、マジョリティである側が抱く「常識」を、軽やかに相対化してくれるのかもしれない。
ノンセクシャル
セクシャリティのひとつで、他者に恋愛感情を抱くが、性行為は望まない。