未来を生きる子どもたちには、より良い社会を作るためにも、理不尽な状況を我慢せず、言いたいことを言えるようになってほしい。けれども、大人ができていないことを子どもがするのはもっと難しいのです。子どもに「他と違っても自分が思っていることを言っていいんだよ」と教えても、大人が他人の顔色をうかがっているようでは、子どもから「大人だってできていないじゃないか」と言われてしまうでしょう。
「子どもの権利条約には素晴らしいことが書いてある。これはぜひ子どもに教えたい」と思うのであれば、まず大人自身が自分の権利を行使できないでいることに気づき、自分が持つ権利を再発見していくことが必要です。人権の大切さを理解し、子どもが権利を使っていくことを励ます、そしてサポートしていく、そのような大人が増えていくことが、子どもの権利を実現するための大きな力になっていくのだと思います。
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