新組織のJAXA
2003年に、かつての宇宙開発事業団(NASDA)、宇宙科学研究所(ISAS)、航空宇宙技術研究所(NAL)の3組織が統合され、JAXAが設立された。
かぐや
開発時のコードネームは、SELENE(セレーネ SELenological and ENgineering Explorer)。月の起源と進化を解明する月周回探査機。主衛星と2機の子衛星から構成される。15個の観測機器を搭載し、月面の元素・鉱物分布、地形、表層地下構造、磁場などを観測。主衛星から分離された子衛星が、月の裏側を飛行する主衛星からの電波を中継して地上へ届ける。これにより、世界で初めて月の裏側の重力分布が計測される。(JAXA資料より)
嫦娥1号
嫦娥は「じょうが」または「チャンア」とよみ、夫の持ち帰った不老不死の薬を盗んで月に逃げたという伝説の美女の名にちなむ。月面の地形や元素分布などを観測する月周回探査機。月面の立体画像の取得など、月環境の調査。(CNSA:中国国家航天局資料などより)
チャンドラヤーン1号
Chandorayaan-1
月面の地形や鉱物分布を調べる月周回探査機。NASAやヨーロッパ宇宙機関などが開発する観測機器も搭載され、地表面の詳細観測のほか、月の南極付近の水の有無なども調査される。2008年4月に打ち上げ。後継機として、月面軟着陸探査機「チャンドラヤーン2」やサンプルリターン計画、有人月探査も検討している。チャンドラヤーンとは、サンスクリット語で「月の乗り物」という意味。(ISRO:インド宇宙研究機関 資料より)
ルナ・リコナイサンス・オービター(LRO)
LRO(Lunar Reconnaissance Orbiter)
月面の詳細な地形図を作成する月周回探査機。将来の有人月探査、月面長期滞在に向けた調査を行う。月を高度50kmの低軌道で周り、月面の高解像度の画像を撮影するほか、月資源について調べる。特に、月の極地方の水の有無について解明する。2008年秋に打ち上げられる。(NASA資料より)
LCROSS(エルクロス)
LCROSS(Lunar CRater Observation and Sensing Satellite )
クレーターを観測する探査機。月の南極地方にあるクレーターの永久影に、水があるかどうかを調べる。クレーターに探査機の先端部分を打ち込み、その衝突によって飛び散った物質を観測。2008年秋に「ルナ・リコナイサンス・オービター」と同時に打ち上げられる。(NASA資料より)