それに比べて、国際的に失う信頼はとてつもなく大きいと思います。日本人はある時期、世界から「エコノミックアニマル」と呼ばれていましたが、米国の腰巾着のようになって、ひたすら金儲けのために原発を輸出していったら、世界の人々からますます信頼を失うでしょう。
加圧水型原子炉
炉心を冷やす一次系の冷却水を沸騰させずに、熱交換器である蒸気発生器を通して二次系の冷却水に熱を伝えて沸騰させ、その蒸気でタービンを回す軽水炉。二次系の放射能汚染を防げるが、システムは複雑になる。
沸騰水型原子炉
炉心を冷やす一次系の冷却水を原子炉圧力容器内で沸騰させ、その蒸気で直接タービンを回す軽水炉。最も単純なシステムだが、放射性物質で汚染された蒸気でタービンを回すことになるほか、環境への放射性物質の放出も多い。
スリーマイル島原発の事故
1979年3月28日に、アメリカのスリーマイル島原子力発電所2号機(加圧水型)で発生した事故。二次冷却系のポンプの故障によって格納容器内で水素爆発を起こし、炉心の半分が溶融して原子炉圧力容器の底に落ちた。国際原子力事象評価尺度(INES)による評価では、レベル5の過酷事故となる。
ガラス固化
使用済み燃料を再処理して、ウラン、プルトニウムを分離すると、高レベル廃液と呼ばれる液体が残る。この液体を長期保管のためにガラス原料と混合すること。固形化した塊は、ガラス固化体という。
埋め捨て計画
高レベル放射性廃棄物を地底深くに埋めるという案で、この処分法は「地層処分」とも呼ばれる。日本では、2000年5月に「特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律」が成立し、再処理ののちガラス固化体にして、深さ300~1000メートルの地底へ埋める方法が決定した。
核不拡散条約
国連に加盟する国のうち、常任理事国でもあるアメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国の核保有5カ国以外の国による核兵器開発・保有を防ぐことを主な目的とした条約。1968年に署名、70年に発効。
国連安保理常任理事国
国連に加盟する国のうち、アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国の5カ国で、いずれも核保有国となる。それ以外にも、残りの10カ国の中から、2年の任期で非常任理事国が選ばれる。
チェルノブイリ原発の事故
1986年4月26日に、旧ソビエト連邦・ウクライナ共和国のチェルノブイリ原子力発電所4号機(黒鉛減速炉)で発生した事故。操作ミスにより核分裂反応の臨界状態が暴走して大爆発を起こした。国際原子力事象評価尺度(INES)による評価では、最悪のレベル7となる深刻な過酷事故となる。