2012年には、オーストリアとハンガリーの学者たちによって行われた大規模研究が発表され、性格のどの特徴が犬と飼い主で似ているかは、単頭飼育か多頭飼育か(多頭飼育の場合は1頭目か2頭目か)によって違い、また文化によってもやや異なることが明らかにされている。
つい10年前まで、「犬と飼い主が似ている」というのは思い込みに過ぎないと筆者も考えていた。しかし、筆者自身の研究を含め、犬と飼い主の類似性を支持する学術報告が世界各地から発表され始めている。もちろん、すべての犬と飼い主が似ているわけではない。似ていないペアも少なからずいるし、えっと思うほど不似合いなペアがいないわけではない。それでも、少なくとも純血種の場合、総じて犬と飼い主は似ているようだ。顔だけでなく、性格も。