被災者はなぜ幽霊を見る? 震災後の東北地方で増える心霊相談 高橋原 (東北大学実践宗教学寄附講座准教授) 2015/07/10 それを単に宗教の問題として処理するのではなく、生身の相手にしっかり向き合うことができるかが、宗教者に問われているのではないだろうか。社会の側も「幽霊」を心の不安が具現化されたもの、いわば自然なものとしてオープンに受け止め、それとともに“心のケアの担い手”としての宗教者の存在意義を見直してみてはどうだろうか。 被災地の「幽霊」は、そのような問題を考える手がかりにもなる、と私は考えている。 1 2