他方、ウェブトゥーンがスマホ向きに特化されていることが、逆に弱点になる危険をはらんでいることも忘れてはいけない。スマホがこのまま何十年も、最も普及している携帯端末であればいいのだが、新しい何かに取って代わられた時には、ウェブトゥーンも一蓮托生(いちれんたくしょう)の運命をたどるのではないか、と危惧されるのだ。
ガラケーからスマホへと切り替わっていく中で、急速に姿を消していったケータイコミックと同じことが、また起きないという保証はない。ビジネスとして成功するためには、一手先を読んだ戦略も必要になるだろう。
いずれにしても、電子コミックは誕生からまだ日も浅く、今は試行錯誤の時代だ。短兵急に「未来はこれだ」と決め付けることよりも、マンガ家にとっても読者にとっても、ハッピーなビジネスモデルを模索することが大切ではないだろうか。
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