ハードなサイクリング(夏)
そうだろうよ。はじめ駅の小さな案内所で聞いた時は、駅から岬まで30分と言われたが、そんなことはなかったのだ。この地図を見ても、1時間はかかるだろう。まあとにかくやり切った。爽やかなものではなかったが、ほのかな達成感を感じたので、食堂で少し休むことにした。
階段で2階に上がると食堂があり、ガラス張りの窓側は、オーシャンビュー。オホーツク海を眺めながら海鮮ラーメンを食べた。熱々の海鮮ラーメン。そしてガラス窓からはたっぷりの日差し。だんだん体が熱くなり、頭も熱くなり、まさかの熱中症ぶり返し。すぐに席を移動し、水を大量に飲み、おでこに冷たいコップを当てた。何をやってるのか……。土産物屋に移動し、クーラーの冷風が当たる場所を探し、買い物をするふりをして、熱を冷ました。
少し落ち着いたので、外へ出て、ゆっくり駅周辺を自転車で流した。古い商店街は閉めている店も多く、海鳥の鳴き声が、建物にこだました。この感じ、たまらない、と思った。海鳥の鳴き声が聞こえる商店街。海と人間の近さを感じる。
自転車を返す時間が近くなってきたので、昨日も行った珈琲屋へ。アイスコーヒー。濃厚なロースト。ここのお店が居心地が良く、旅の中で4回は行った。自転車を戻し、いやあ良い岬でした、と伝え、宿に戻った。
宿の部屋からは線路が見え、列車が見える。明日は電車に乗ってみようか。とりあえずアイスペールに氷を詰め、ベッドに横になり、おでこに当てた。これをやってれば回復するだろう。夜は街に出たいのだ。仮眠は取れなかったが、夜飯くらいは食べに行けるようになったので、街へ出た。酒を飲むほどの元気はなかったので、洋食屋でハンバーグを食べた。少しスナックを覗こうと、古いビルの階段を上ったが、今夜はやはりやめておこう。ビルの壁にそそるポスター。夢航路。走さんは地元の歌手だろう。

カップリングは兄貴
静かな夜道を歩いた。また海鳥の鳴き声がこだました。昼よりも、その声は大きく感じる。クリオネの電飾が、まだ夜を誘う。明日、かならず、飲むよ。そうクリオネに伝えて、歩いて宿に戻った。
つづく