加藤 何カ月に一度というところに価値がありそうですね。
森永 コリーはやる気になれば毎日でも触れるかなあ。臆病なクリスは1年に一度、触れるチャンスがあるかどうか。ミックは難しいかな。私に対して常に攻撃態勢ですから(笑)。
加藤 冬になると寒いから、猫が布団の中に入ってきたりして距離が縮まるチャンスなんですけどね。
森永 ミックは私の布団には襲いにしか来ないです(笑)。
加藤 森永さんが襲われることなく、猫たちが足元に寝てくれる日が来ることを私なりに願っております。
◆一筆御礼 ~対談を終えて
いやはや、飼っている猫全員が抱っこできない、撫でられるのも嫌い、という話に遭遇したのは初めてです。ましてや、寝ている飼い主を襲いに来るとは、なんとワイルドな猫たちなのでしょう。最初は、森永さんがかまいすぎるせいで嫌われるのかと思っていたのですが、正真正銘のワイルドさのようです。きっと家が広いせいで猫たちは、外で暮らしていたときの気持ちを切り換える機会がないままなのでしょう。なにしろ「1匹に1部屋ずつの感じ」だと言うのですから。はっきり言って「飼っている」というより、人間のほうが家の中にいることを許してもらっているような状態かも。でも、そのワイルドさのお陰で、猫に悪女的な魅力を感じるのだとしたら、それも素敵な関係だと思います。いずれにしろ私が想像していた「森永さんが猫を抱いてウットリしている図」は存在しませんでした。代わりに頭に浮かんだのは「ややマゾ的な図」なのでした。
撮影:橋詰かずえ
*の写真は森永卓郎さん提供