やがて人間の生産活動は地球温暖化につながり、気温の上昇は水の動きを変えた。は人間は大量の資源と水を使って生産活動を行い、浪費と廃棄を繰り返し、水を汚し、このプロセスのなかで温室効果ガスを発生させ、地球の気温を上昇させた。
成長が前提の資本主義経済において、欲望は経済活性化の原動力だった。しかし、尽きることのない欲望は地球環境を変え、気温の上昇、干ばつや洪水などにより人間の暮らしは困難になっている。気候変動によって水の動きが変われば、利水、治水、食料生産、エネルギー政策などに影響が出る。また、グローバルサプライチェーンの末端にある私たちの生活は、世界各地で作られた食料、製品を大量に消費・廃棄しており、それが水や海の汚染につながっている。流域における身近な水の流れを意識し、水や資源を循環させる社会をつくるべきだ。大量生産、大量廃棄のリニア(直線的)な経済から、足元の水をつかって生産活動を行い、それを大切に循環させる経済への移行が急務だ。