判官贔屓
(ほうがんびいき)
悲劇の英雄である判官源義経が薄幸な身であったことから、彼に同情し愛惜するという意味。このことから、弱者や不運な人に同情し味方になること。また、そのような感情をいう。「はんがんびいき」とも読む。
人形浄瑠璃の『心中宵庚申(しんじゅうよいごうしん)―下』に、「万々千世めが悪いになされませ。はうぐはんびいきの世の中お前の名ほか出ませぬ」とある。
〔例〕「最下位の球団を応援するなんて、判官贔屓もいいところだよ」とか、「泡沫候補まで応援するとは、きみの判官贔屓にも困ったものだ」などのように使う。
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弁慶の立ち往生
(べんけいのたちおうじょう)
進むことも退くこともならず、動きが取れなくなることをいう。衣川(きぬがわ)の合戦で、武蔵坊(むさしぼう)弁慶は大長刀(なぎなた)を杖(つえ)にして、橋の上に立ったまま壮烈な戦死を遂げた、という故事による。
〔類〕進退これ谷まる/立ち往生
〔出〕滑稽本(こっけいぼん)・浮世風呂(うきよぶろ)
〔会〕「この前はまいったよ。交差点のまん中で車が壊れて。信号が変わって前はつかえるし、後ろから車は来るし」「弁慶の立ち往生だな、まるで」
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弁慶の泣き所
(べんけいのなきどころ)
(1)向こうずね。また、中指の第一関節から先の部分。「サッカーで弁慶の泣き所をけられて、痛くて飛び上がった」 (2)強い者、権力のある者の持つ、ただ一つの弱点。アキレス腱(けん)。「あの大関の弁慶の泣き所は背が低いところです」
〔語源〕弁慶のような強い者でも、打たれると痛くて泣いてしまうほどの急所という意。
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