一粒万倍
(いちりゅうまんばい)
たった1粒の種からでも万倍もの収穫が得られるということのたとえ。少しのものからでも、とても大きな利益が得られるということ。転じて、わずかなものも粗末にすべきではなく、大切にしなければいけないということを戒めるのにもいう。
『報恩経(ほうおんきょう)―四』に、「世間求レ利、莫レ先二耕レ田者一、種レ一万倍」とあるところから。
〔例〕社員への訓示などで、「このたび使用ずみの文書用紙を再利用して使うことに決めたのは、一粒万倍、みなさんにものを大切にする心を養ってもらい、ひいてはわが社の発展にその心を生かしてもらいたいからです」というように使う。
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実るほどの頭の下がる稲穂かな
(みのるほどのあたまのさがるいなほかな)
実の入った稲の穂は、頭が重くなって垂れ下がってくるものだが、修養を積んだ人間も、内が充実してくれば謙虚になることにたとえる。
〔類〕実の入る稲は穂を垂れる/実る稲田は頭垂れる
〔会〕「しかし、お宅の社長さんはほんとうに頭の低い方ですねえ」「実るほどの頭の下がる稲穂かなといいましてね、社長ほど教養のある方になると、礼儀も正しくなるもんですよ」
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実を結ぶ
(みをむすぶ)
(1)植物の、実がなる。実をつける。「今年は早くも梨(なし)が実を結んだ」 (2)長い間の努力のかいがあって、よい結果を生む。「長い研究の成果がようやく実を結んだのです」
〔語源〕(1)が原義。
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