私が彼らと話をしている間にも、サルバとセルヒオは必要な書類の準備を進め、しばらくすると、「じゃあ、これからタパチューラへ移動するから」と、サルバが移民の家族を連れて、その場を離れた。と、しばらくして、また別の女性が事務所に現れた。
サルバらによれば、現在、女性や少女の移民が増加しており、彼女らは男性の移民とは異なる、深刻な問題を抱えているという…….。
※当連載を基に大幅加筆した単行本『マラス 暴力に支配される少年たち』(開高健ノンフィクション賞受賞)が文庫化しました。(集英社文庫『マラス』のサイトへ)