他にも、ネットで「中学生 アルバイト」と検索したところ、売春のやり方を丁寧に教えるサイトが出てきて、マネしてやってみたと話す中学生もいます。中高生、時には小学生が「SNSで売春を募集しよう!」とある日突然思いつくのではなく、ネットで似たような情報に触れたり、出会った大人に売春のやり方を教えられているのです。その情報を発信しているのは、大人たちが主なのです。
児童買春の「供給」は、子どもたち自身によってではなく、それを求める大人たちによる教育や、子どもの商品化を容認する社会の風潮や文化が生み出しているのではないでしょうか。
少女たちと関わっていると、そもそも大人の買春者よりも弱い立場にある少女たちが、宿泊場所や食事の提供や、お金のやり取りを介することによって、さらに弱い立場に置かれ、人格を否定され、動物やモノのように扱われていると感じます。
日本では、「援助交際」という言葉で、児童買春が少女への援助であるかのように語られてきました。お金を介することで、少女たちにどんな暴力をふるってもいいと思う男性の多さや、「援助」だと主張する男性の存在に、活動を通して気づきました。
買う側、少女に買春を持ちかける側こそ規制し、「気軽に買春」しないよう警鐘を鳴らすべきです。どんな理由があっても、子どもへの性暴力や売買春はあってはならないということ。それを理解していない人が多いと感じます。それによって子どもたちの成長や人生にどんな影響を与えているのかを伝え、この風潮を変えたいと思っています。
この連載でも、「大人に伝えたいこと~少女からのメッセージ」で、売春経験のある少女や、性暴力の被害にあった少女たちからのメッセージを掲載しています。彼女たちがメッセージを寄せてくれるのは、こんな現状を変えたい、「わかってくれる大人」なんていないかもしれないけれど、自分の言葉で誰か一人にでも何かに気づいてもらえたらという思いからです。ぜひ、彼女たちの声に耳を傾けてください。
これからも、女の子たちとともに声をあげていきたいです。
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