そうしてあの経験を通して思うのは、「毒親持ち」とは、そういう状態が物心ついた頃から「常態」であるということだ。それはどれほどその人の人生に影響を及ぼすだろう。
毒親に限らず、パートナーでも友人でも会社の上司や同僚でも、今、常に誰かの顔色をうかがってビクビクしながら生きているという人がいたら、私は声を大にして「今すぐに逃げろ」と言いたい。
誰かに振り回されて時間を浪費していられるほど人生は長くないし、あなたをジャッジしたりあなたにダメ出しする権利など誰にもないのだ。
同時に、そんな中にずっといて怒りを溜めこんでいれば、いずれは自分も「加害側」になってしまう可能性だってある。
「毒親」という言葉がメジャーになる中、当時の私のような誰かに伝えたくて、書いた。
あの親子が今どうしているかは、わからない。