斎戒沐浴
(さいかいもくよく)
神事、仏事に関わる行事にたずさわる前に、心身を清めるために行いや食事をつつしみ、体のけがれをなくすために身を洗い清めること。「斎」は、心身を清く保つこと。「戒」は、つつしみ、誤ちを戒めること。「沐浴」は、身を湯水で清めることをいう。「斉戒沐浴」と書くのは誤用。
『孟子(もうし)―離婁下』に、「雖レ有二悪人一、斎戒沐浴、則可三以祀二上帝一」とある。
〔例〕「本社ビルの落成式典を行うに際し、役員一同、斎戒沐浴して臨み、社業のいっそうの発展を願った」と使ったり、「結婚とはわたしの一大事業だ。斎戒沐浴して結婚式に臨むつもりだ」というように、心を引き締めたいような場合などに使う。
〔類〕沐浴斎戒(もくよくさいかい)
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新たに沐する者は必ず冠を弾く
(あらたにもくするものはかならずかんむりをはじく)
髪の毛を洗ったばかりの者は、いままでかぶっていた冠を、かならず塵(ちり)を払ってのちかぶる。身の潔白な人であれば、俗世の塵に染まらぬよう細心の注意を払わねばならないという教訓。
〔出〕楚辞(そじ)
〔会〕「新人教育はしっかりとやっておくべきだね」「基礎がたいせつだからな」「新たに沐(もく)する者は必ず冠を弾(はじ)く。そんな注意深い新人が育ってほしいからね」
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水に流す
(みずにながす)
過去のいやなことやつまらぬことなどを、すべてなかったこととして忘れ、現在に残さない。「水にする」「水になす」ともいう。「お互い定年になった以上、会社でのことは水に流して、これから先仲よくやりましょう」
〔語源〕水に流し去る意から。
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