このゲームでは、道中は“クリスタルケージ(ミルラという木から採れる雫を溜める容器)の輝きが届く範囲内しか動くことができない”と決まっていて、常にそのアイテムを持ち運びながら移動し、皆がそこから放たれる輝きの中で行動しなければなりません。各プレーヤーが好き勝手に動くのではなく、確実に歩調を合わせないと進めないシステムになっているのが、好きなポイントでもあります。
実家にいた頃は、いつでも弟と一緒にゲームを楽しむことができましたが、今はもう弟とは離れ離れ。ですから今度は、夫の〈ももち〉と遊びたいですね。ゲームで協力プレーをすることで、きっと私生活での「夫婦力」も上がるはず(!?)ですからね。
「頭文字D」でメントレを!
また、今まさに私がうまくなりたいと思っているものの一つがアーケード用ゲーム「頭文字D ARCADE STAGE Zero」(セガ・インタラクティブ)です。峠でバトルする走り屋を描いた漫画『頭文字(イニシャル)D』が原作のレースゲームで、17年3月7日に稼働し始めたアーケードゲーム(ゲームセンターでプレーするゲーム)です。
実際の車のようにレイアウトされたゲーム筺体内の運転席に座ってハンドルを握り、アクセルとブレーキで車を操作します。くねくねとうねる道を猛スピードで駆け抜ける爽快感、リアルな車の走りとはまた違ったファンタジーさがこのゲームの魅力です。
一人でゲームをしていて、心臓がバクバクするほど緊張すること、皆さんはありますか? 私はこのゲームでその感覚を何度も味わいました。そしてその緊張の先にある達成感の虜(とりこ)になりました。とりわけタイムアタックをしているときに味わえます。決まったコースをいかに速く走ることができるか、それを競うのがタイムアタックモードなのですが、私はこのモードが大好きです。
タイムアタックは自分との戦いです。過去の自分よりどれだけ速く走れるか――ただそれだけなのですが、車の操作はどのタイミングでどれだけハンドルを回すのか、どれだけブレーキを踏むのか。操作のすべてが自分の感覚です。少しでも焦るとタイミングが狂ってうまく走れないし、緊張していつもうまく走れている所でミスったり。自分のメンタルに大変左右されます。
タイムアタック中に、自分が自己ベストを出すことができそうなタイムで走れていることに気付くと、途端に「ミスをしてはいけない」というプレッシャーが顔を出します。それまで普通に走れていたのに、心臓がドキドキし始めます。
「ここまでいつもより速く走れているんだから、ミスしないように余裕を持ってこのコーナーを曲がろう」なんて思った時にはまぁミスをしますね。メンタルは自分のプレーに非常に強く影響する、ということをとことん感じることができます。たいていのコースは大体2分半程度でゴールできる長さなのですが、その2分半がとてつもなく長く感じます。そしてその緊張をはねのけ、自己ベストのタイムを出すことができたら! ……それはもう、とてつもない達成感を得ることができるのです。そして自分の成長をわかりやすく感じることができます。
これが私がレースゲームにハマる理由の一つです。さらに「頭文字D ARCADE STAGE Zero」には、インターネット通信で全国のプレーヤーと対戦することができる「全国対戦モード」があります。日本のどこかの誰かと、レースをして勝ち負けを競えるのです。どちらが速く走ることができるかを、相手の行く手を阻む駆け引きを楽しみながら決める。これまた心臓がバクバクする瞬間の連続です。
私はこのゲームで、かなりメンタルをトレーニングすることができているように思います。これは本業である「ストリートファイター」のプレーにも生きると感じますし、リアルな生活でも強くなれるのではと思います。そんな思いも込め、18年はこのゲームもやり込みたいですね。
ストVに〈ブランカ〉が再登場
そして! やっぱり今年、私が一番無我夢中でプレーしたいのはPlayStation 4用ゲームの「ストリートファイターV(ストV)」(カプコン)ですね。何と私が大好きなキャラクター〈ブランカ〉も、やっとシーズン3バージョンで追加されることになりました。
私は前作の「ストリートファイターIV」で緑色をした野獣のような〈ブランカ〉と出会い、恋に落ち、そして共に歩んできたわけですが、何と16年発売時の「ストV」ではいなくなっていたのです。泣く泣く別のキャラクターを使用しながら〈ブランカ〉のいない心の隙間を埋めていたのですが、完全に満たされることはありませんでした。思えば「ストリートファイターII(ストII)」で初登場し、「ストIII」でいなくなり、そして「ストIV」で再登場し、「ストV」でまたもいなくなってしまった〈ブランカ〉。もう「ストV」では会うことができないと思っていた彼が帰ってくるのです!
「ストリートファイター」は一つのシリーズがバージョンアップを繰り返し、少しずつ内容が新しくなったり変更されたりしながら、大体5年程度続きます。なので「ストIV」も初期の08年時点で16人だったキャラクターが、14年発売の最終バージョンでは44人まで増えていました。このようにバージョンアップごとにキャラクターも見直されるのですが、幸運なことに18年の「ストV」バージョンアップ(シーズン3)では、私の最愛キャラクター〈ブランカ〉が満を持して登場することが発表されました。
私はこのキャラクターの登場を、世界中の誰よりも喜んでいるという自信があります。彼との日々が再び返ってきます。無我夢中で練習していたあの日々を思い出したい。いろいろなことを全部気にせず、〈ブランカ〉を動かすことだけに集中して、それ以外は頭の中を空っぽにして「ストリートファイター」を楽しみたい。〈ブランカ〉と共に強くなりたい。そう思います。
とはいえ、離れ離れになっていた空白の2年間で私も〈ブランカ〉も、もう以前のままではありません。「ストIV」から「ストV」になったことで、彼の見た目はさほど変化していなくとも、中身は全然別人のようになっている可能性があります(要するに、全然違う性能のキャラクターになっている可能性もあるということです)。それでも私は〈ブランカ〉と歩んでいきたいと思います。もし練習していてあまりの変化に心が折れそうになったら、この記事を読み直すことで、また彼を愛して頑張ろうと思います。初心に返り、純粋に〈ブランカ〉に夢中になる日々で、活力を取り戻したいと思います! そうすれば、きっと自分の「やりたいこと」「どう生きるか」が見えてくる気がします。
18年も私らしく人間らしく
新キャラクター〈ブランカ〉の追加が発表になった時、国内外問わずたくさんの方が〈チョコブランカ〉の復活を楽しみにしているというメッセージをくれました。その皆さんの声に答えたいです。地道にこつこつ、少しずつ強くなっていきたいと思います。
こうやって落ち着いて考えてみると、やりたいことって案外すぐ出てくるものですね。今は自分の感情が少し迷子になっているだけなのかもしれません。
「いつでもどんな時でも元気100%全開だぜー!」って人はいません。きっと私はやりたいこと、やりたい生き方が胸の中にあります。それが、今は奥のさらに奥に隠れてしまっているだけなのでしょう。ですから、しまい込んでしまっている感情をゆっくり紐解いていこうと思います。
うまくいっている時もあれば、何もかも全然うまくいかない時もある。