自粛中であっても皆で楽しむイベントを
私たちが経営する株式会社「忍ism(シノビズム)」も、新型コロナ禍の影響を受けている真っ最中です。忍ismはプロチーム「忍ism Gaming」の運営とイベント運営事業を大きな軸としており、イベント運営事業が占める割合が大きかったのですが、今年はイベント運営の仕事はほぼ中止、数件の延期があるのみとなりました。延期のイベントも今後どうなるかはまだ分かりません。ですので今はチームの運営に力を入れています。
各スタッフはリモートで業務に当たってもらっています。貸スタジオや無料開放していたeスポーツ練習場は営業休止。毎週、自社スタジオから配信していた所属選手たちが出演するネット番組も、リモートで各選手が自宅から配信できるようすぐに対応策を考え変更しました。リモート配信の場合、番組の中で実施できる内容に限りがあるので、企画検討や技術スタッフが大変ですが、リモートだからこそできる企画もあったりするので、そこには新たな発見があり面白いです。
忍ismではゴールデンウィーク中に“STAY HOME”企画の一つとしてオンラインで誰でも参加OKという、皆がゆるく楽しめるチーム制大会「Tokyo Online Party」を開催しました。オンライン大会運営のノウハウを持っていたので、大会が中止になってモチベーションが下がり気味のゲームコミュニティーが元気になってくれたらうれしいな、ということで実施しました。
エントリー期間を4日間と短く設定したので、そこまで多くの参加者はいないだろうと思っていたのですが、想定より大幅に多い96チーム288人のプレーヤーたちが参加してくれ、無事に運営できるかヒヤヒヤしましたがとてもうれしかったです。いつも協力してくれているコミュニティーイベント運営者さんたちの力もお借りしつつ、スタッフたちが全力で運営を頑張ってくれました。
私は対戦試合に参加後、運営にまわって動いていました。実況解説を忍ismの所属選手たちが交代で担当してくれ、大会はネット配信したのですが、たくさんの人が視聴に訪れて放送を盛り上げてくれました。まさに「参加者・視聴者・スタッフみんなで作り上げたパーティー」といった感じで、大会終了後、私は達成感と感動に包まれておりました。
自粛中であっても皆で楽しむイベントが開催できた! ということがうれしかったですし、自信につながりました。今後も自分たちにできるコミュニティー支援イベントを実施していきたいと思います。
プロゲーマーは大会がなければ、応援してくれるスポンサー企業のロゴが入ったユニフォームや製品を露出させることができず、試合に臨む真剣な姿を見てもらうことも、結果を残して注目を集めることもできません。今までの「プロゲーマーの在り方」に変化が起きています。今後どのようになっていくのかまだ全然分かりませんが、私は「今だからこそできること、オンラインでできること」を考え、積極的に実施していきます。
密を避け自宅で過ごし、手洗いうがいを徹底して、皆さんと共に、なんとか乗り越えていければと思います。それではまた次回。