私は、母の再婚相手である父親から、殴る蹴るの暴力を受けていた。
けどそれよりも、言われた言葉のほうが辛かった。あざやけがは治るけど、心の傷は深く残る。
例えばこんな言葉があった。
勉強しようとすると……
「勉強なんてしないでバカはバカらしく役立つことしろ」
習いごとしたいといえば……
「お前には絶対無理。金の無駄だから」
朝にゴミを捨て忘れたときには……
「なんでこんな簡単なこともできないんだ。使えないな。お前は、社会のゴミだ」とゴミを投げつけられる。
「早く死ね。お前が死ねば300万円入るから」
時には、生きていることも否定された。
すべてにおいて否定され続けた人生。
生きている価値なんてないと思った。
家庭だけじゃない。
学校や児童養護施設で、将来の夢を語ると「現実をみて?」と一言。ここでも否定される。
なんで、こんなに否定するの?
やってみないと分からないのに……。
目指そうとしているものが、本当にかなうかどうかなんて分からない。
それでも、やることに価値がある。
次の世代で、目標があって目指している人がいたら、やりたいことを応援して、手を差しのべる。そんな大人になりたい。
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