「これは反乱か?」。フランス革命を見たルイ16世に対して、臣下は「いいえ革命です」といって返したと伝えられています。
では、革命とは何でしょうか。革命を英語では「Revolution」といいますが、もともとは「天体の回転運動」を指すものでした。現在のように、大きな政治変動を意味するものとして使われはじめたのは、イギリスの名誉革命(1689年)以降のこととされています。
もちろん、革命が過去のものになったわけではなく、世界各地で現在でも起きています。20世紀が「戦争と革命の世紀」だったと記したのは哲学者ハンナ・アーレントでしたが、ロシア革命で幕を開けた前世紀が終わっても、ウクライナのオレンジ革命(2004年)、「アラブの春」の口火を切ったチュニジアのジャスミン革命(2010年)などが続き、これら革命の余波は現在も収まっていません。
革命が反乱や内戦、あるいはクーデターなどと異なるのは、それが共同体(国や政体)の統治原理の変革を目指すものである点です。アメリカの社会学者ジャック・A・ゴールドストーンは、革命とは政府の転覆、社会正義の追求、新たな政治制度の創設など、包摂的で体系的な要求を掲げるものであり、また「先見性のある指導者が大衆の力を利用して、新しい政治秩序を強制的に実現しようとするプロセス」のことであると定義しています(『革命――その本質と歴史的展開』)。また、革命には、社会の編成原理そのものの転換を目指したフランス革命のような「社会革命」、中国の共産主義革命のような「政治革命」、あるいは独裁者や君主を倒すことを目的とした「立憲革命」といった、性質の異なるものが存在しているとも指摘しています。
こうした多様な側面を持つ革命を映画はどのように描いてきたのか。3つの作品を通じて確認してみましょう。

今回紹介する3作のDVD。左から『レッズ』(NBCユニバーサル・エンターテイメント)、『Vフォー・ヴェンデッタ』(ワーナー・ホーム・ビデオ)、『スノーピアサー』(KADOKAWA)