雨宮 振った相手も困るだろうなぁ(笑)。
小島 イヤだったんですよ、いじりという名のハラスメントに荷担するのが。「ババア」って言われたら、どれだけ面白く返そうかとか、面白く返せる自分は強いとか思っちゃうけど、「ババアって、あんたそれ、失礼でしょ」でいいんです。
雨宮 気の利いた返しなんかより、よっぽど効果がありそうですね。
小島 最近、もしかすると、女子にかけられた呪いを解くカギは、この「いじり」をハラスメントだと認識することにあるんじゃないかなーと思っているんです。男性にかけられた呪いも同様。今年の後半には、ぜひこの「いじり」という言葉にスポットが当たって、女性も男性も生きづらさが少しでも解消すればいいなと思います。
雨宮 いいですね、それ。「いじり」の辛さは男性もわかるはず。
小島 あとね、雨宮さんの『「女子」という呪い』を読んで、私がずっと感じてきた「女って面倒くせえな」というこの感覚は、私だけの被害妄想じゃなかったんだとわかり、気持ちが大分楽になりました。今までは、それがさまざまな形で巧みに封印されてきて、語れば語るだけ損という構造に追い込まれてきたんですが、MeTooからの流れに乗って、これからはどんどん語っていくべきだと。そうやって、「私たち、えれえ呪いをかけられているんですけど」ということを広く知らしめて、次世代では私たちと同じ苦しみ、生きづらさを繰り返さないでほしいですね。
次回は7月4日(水)の予定です。